Almostの使い方

洋書や英字新聞の記事などを日本語で確認することは、とても意味あることです。

本来は、英語を英語で理解し意見交換ができればベストですが、そのレベルにいくまでには、どうしても母国語で説明ができるという段階が必要だと思います。

中級の上くらいまでですと、英語だけのやりとりだと、あいまいな理解で終わってしまうことが多いです。
気になった箇所を後で確認すると、全く意味を取り違えていたということがほとんどです。

英語と日本語は水と油ほど違います。

その違いをくみとって、「つまり、この記事の言いたいことはこういうこと!」と自分の表現にできて初めてその英文が理解できたというレベルになります。

そういう意味では、ここ最近の生徒さんの伸びは素晴らしい!
具体例については、レッスン内容も含めて、また次回にでも書きます。

英文記事などを日本語で要約できる力は必要です。
そのためには、背景知識が必要です。
つまり、その分野に関する知識です。 

日本語でその分野を縦横無尽に語れる知識があれば、英文記事などの長文は理解しやすいです。
(このわかりやすい例も次回!)

と、ここまで英文を日本語で説明できる必要性を語りましたが、単語やフレーズを機械的に日本語に置き換えると大きな落とし穴があるということも知っておく必要があります。

例えば、「almost」
このalmostの意味は、「ほとんど~」と習ったのではないでしょうか?

ですので、「ほとんどの人間は~」という文章になると、
"Almost human beings are~"のような英文を作る方が多いです。

これですと、「もうちょっとで人間になれた人たち」
「あと、もう少しで人間になれる人」というような意味になります

何か聞こえませんか?

そうです、
♫闇に隠れて生きる~オレたちゃ~妖怪人間なのさ~パッパラッパパッパラー♫

あの、妖怪人間ベム!・ベラ!・ベロ!状態になってしまいます。

そういう意味で使っていないのでしたら、「all」をつけてお使いくださいね。

つまり、Almost all human beings are~という感じでお使いいただければ結構です。

さもなければ、「Almost human beings are」は9割までは人間なのに、完全に人間になりきれていない人という意味になります。

「早く人間になりた~い!」という、ベム、ベラ、ベロの状態でのみ通用します!

このオリジナルバージョンのアニメを知っている方はほとんどいないでしょうね・・・

More than oneの本当の意味!

あやうく、とんでもない誤訳をしてしまうところでした。
生徒さんには、日頃から「知ってる単語ほど調べてくださいね」と言っている自分みずからやってしまいました。

A third party transcript evaluation fee for ECE or WES is US$175. If the student is applying to more than one University requiring such an evaluation, each additional copy of the evaluation costs US$20.
↓  ↓
・第三者機関のECE や WESの審査費用はともに175ドルです。第三者機関による成績証明書が必要な大学に1校以上出願する場合、追加1校につき20ドルとなります

間違い箇所は、"more than one University"の訳です。
more thanを日本語で言うと、「~以上」ですよね。
Oneはもちろん、何があっても「1」ですよね?

で、思わず、「1校以上~」としてしまったのです。

日本語を音読していると、「あれ?変だよね」と気づきました。
このガイドブックは大学紹介のガイドブックで、今回の箇所は出願に関する情報を掲載している部分です。

出願とは、最低1校にしますよね。
それから、上記の英文を見てわかるように、第三者機関に成績証明を発行してもらうのは、175ドルって言っており、追加がある場合は1校につき20ドルってなっています。

ってことは、追加分を言うときに、「1校以上」とは言わないですよね?
「2校以上」と言いますよね。

でも、英語では "more than one"って書いていますが、何故?と思いましたか?
英語の"more than one"は、「1」は含まれていないのです。
日本語で言うところの、「2以上」という意味なのです。

あえて、oneを使うなら、「1校だけではなく、それ以上の複数の大学に出願する場合」という感じですね。
「~以上」という表現を使うなら、「2以上」にしなければ」いけません。

日本語で、「2以上」とは、2も含まれています。

今回は日本語の訳文を読み直して間違いに気づきましたが、他の文章だとおもわずやってしまいそうな「more than one」でした。

One とかtwoなんて誰でも知っていそうな簡単な表現だと思ってましたが、
英語と日本語の捉え方の違いで、こんなに違うのだと再認識したところです。

と、ここまで書いて、One Two...ワンツー...ワンツー...がこだまする...

そう、あの水前寺清子さんの、じ~んせいは~ワンツーパンチ♫♫が聞こえる。
なんで、パンチなんだ?
あ、古すぎて、このくだりがわかる人は多分いないと思います!!