spend someone's lifeの意味、表現

He spends his life fighting crime.
(The Last Sherlock Holmes Storyから抜粋)

これ、どんな日本語にしますか?

直訳では、「彼は犯罪と闘うことに人生を費やしている」ですね。

もちろん、これでもまったく問題ないと思います。

ところが、生徒さんのEさんが、とんでもなくかっちょいい訳文にしてくださいました。

「彼は、犯罪と闘うことに使命を感じている」

どうですか~!

どこにも「使命」とか「感じている」などとは書かれていません。

ですが、「使命を感じている」というほうが、前後の流れからすると、とてもぴったりくるのです。

翻訳の講座ではないので、意味を理解されているか確認するため日本語にしていただいておりますが、Eさんの日本語表現、最近とてもかっこいいのです。

遠方にお住まいなので、メールで課題のチェックとスカイプレッスンをさせていただいているEさん。
超お忙しいのですが、必ず課題をこなしていらっしゃいます。

昨年11月のスタート当時は、赤ペン(実際は黄色)がはいりまくりでしたが、今はその赤ペンがほとんど入らないばかりか、「素晴らしい表現です」という私からのコメントがどんどん増えています。

英文の状況がありありと浮かんでおり、それをご自分の日本語に乗せて書いているという感じです。
スタートして、わずか3ヶ月ちょっとにもかかわらず、ここまでの伸びは驚きです。

確かに、課題も洋書以外にもたくさんあり、通常の3倍くらいはありますので、かなりの時間を費やし、このような結果になったのかもしれません。

あとは、もともとのご本人のセンスでしょうね!

私自身、何度も読んでいるホームズですが、最近のEさんの訳文を読むと、おもわず引き込まれております!
Grammar in Useを使用して文法を再学習しているのも、英文を読む力になっていると思います。

むかし通っていた通訳・翻訳学校の先生が言っていたように、語学学習って、だらだら長期間やるのではなく、ある一定期間は濃い内容を集中してやるべきですね。


アメリカに来て間もない知り合いの日本人男性がスーパーに行った時のお話。

ご年配の女性に話しかけられ、” my son!”と言われたそうな。

「おれ、息子でもないのに、なれなれしい!」とご立腹。

「『お前の息子じゃない』と言いたかったけど英語で言えなかった」とも。

私も以前、同じような経験が。

スーパーで、ご年配の女性に「My little lady」と言われました。


はじめての経験でしたが、状況からして「親しみを込めてそう呼ぶんだな」と理解。

そうなんです、この「My son」は単に呼びかけの時に使う表現なのです。

これ、別に「私の息子よ」と言ったわけではないのです。


女性が言ったとしたら、「ちょっとそこの『あなた』」の時の「あなた」にあたることもあるでしょうね。

いつも「あたな」でぴったりくるわけではありませんが。


友人の場合は、辞書にある、「my」→私の、「son」→息子、とそのまま置き換えることによる間違いです。



いずれにせよその友人、「No, I'm not your son!」と言わなくて良かったです!





僕という言い方、最近、一部の女の子も自分のことを僕と言いますが、だいたいは男の子や男性が使いますね。

これ、英語でいうと「I」になるわけですが、果たして自分のことを言う時だけでしょうか?

変な質問だなと思いますか?

ふと思ったのですが、大人が名前を知らない小さい男の子を呼ぶ時も、僕を使いますよね?

たとえば、「ぼく、いくつ?」とか「ぼく、名前は?」とか「ぼく、どのお菓子がいいかな?」とか。

日本語を習って間もない外国人は、この僕をIと思ってしまうかもしれませんね。

すると、How old am I?  What's my name? となり、自分で自分に質問することになります。

正しくは、 この場合の僕は、相手への呼びかけなので、youになるわけです。