英語を英語で理解することが大事と言われます。
確かにそうなんですが、レベルによっては危ないこともあります。
自分の理解が、本来の英語の意味と大きく違っていることに気づかないまま、話が進んでしまう場合があります。
その結果、「オレって、けっこう英語できるじゃん!」と、勘違いしてしまいます。
上級レベルでしたら、細かなニュアンスの違いや、自分の間違いを先生に英語で質問することもできるでしょう。
でも、初級~中級レベルの方ですと、英語でうまく説明できませんし、講師に英語で説明されても違いがわからない。
ですので、勝手に解釈してしまいます。
例をあげてみますね。
I whispered back.
とは、「後を向いてささやいた」でしょうか?
たしかに、backは後という意味もありますね。
すべての単語は決してむずかしくはありませんが、どんな意味になるでしょう?
わかりやすくするために、前後の文章を書いておきます。
ちょっとだけ状況を書いておきます。
意地悪な継父が幼いDavidを無理やり寄宿舎に送ろうと企てていることを、心配した心優しい使用人のPeggottyが、内緒でDavidにドア(鍵がかけられている)越しで伝えている場面です。
'David, I love you as much as I love your mother, and more. And I'll writhe to you.'
'Thank you, dear Peggotty!' I whispered back, tears rolling down my face.
どうでしょう?
意味はわかりましたか?
こんな解釈をされた方がいます。
⇒涙を見せたくなかったから、後を向いて〝Thank you, dear Peggotty!"とささやいた!と、とっても自信を持ってお答えになりました。
しかも、「この箇所だけはとても自信があります!」と。
残念ながら、「後を向いて〝Thank you, dear Peggotty!"とささやいた!」というのは、間違いです。
そもそも、ドア越しに話しているので、後を向いて話したら、相手に聞こえません。
しかも、ドア越しのため、顔など見えませんから、泣いていてもわからないのです。
この状況から考えて、「後を向いてThank you」と言うのはおかしいと気づかなければなりません。
whisper back とは、ささやき返すという意味です。
このbackは、call back(電話をかけ直す, 折り返し電話する)などのbackと同じです。
状況を考えすぎて、意味を取り違えた例です
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